
こんばんは、サカイヨーキです。
今回のサカイブログは2022年1月21日放送の「ガイアの夜明け」、
「世界が真っ暗に!?電気が消える日~電力ひっ迫の真相~」
の内容をまとめてお伝えします。
- 世界で再生可能エネルギーへのシフトが急速に進むが……
- 各国の再生可能エネルギーへの取り組み
- 個人的な視聴の感想
普段は電力に関してそこまで考えてこなかったのですが、電力は今やSDGsの「脱炭素化」につながる重要な要素。
これを機に、日本と世界の再生可能エネルギーへの取り組みをおさえておきましょう。
※この記事は5分で読めます
世界で再生可能エネルギーへのシフトが急速に進むが……

2015年9月の国連サミットで採択されたSDGsの取り組みにより、世界各国で再生可能エネルギーへのシフトが進んでいます。
SDGs 17の目標
7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに
この流れを受け、日本も再生可能エネルギーへシフトしていくことを表明。
現在2018年の段階で全体の17%だった再生可能エネルギーの比率を、2030年には23%まで高めるとしています。
●2018年→2030年の日本の源力源の割合
石油7% → 3%
石炭32% → 26%
天然ガス38% → 27%
原子力6% → 21%
再生可能性エネルギー17% → 23%
総使用電力1兆512億kwh → 1兆650億kwh
※石油/石炭/天然ガスは火力発電の動力源
燃料が必要な火力発電を減らし、原子力や再生可能エネルギーの割合を増やす予定なのが見て取れますね。
地震・津波対策が足りずに東日本大震災で原発事故を起こしたのに、まだ原子力発電を増やしたいのか……という印象です。
しかし、東京大学大学院の工学系研究科、小宮山准教授は
- 再生可能エネルギーの大量導入によりによる電気料金が長期的に上昇する
- 老朽化した火力発電所の休止・停止が進むので供給力も全体的に低下する
と指摘しています。
そう考えると、今のところ原子力の使用もしばらくはやむを得ないところ。
だからこそ、火力発電への依存度を減らし、かつ原子力発電に頼らないようにするには「いかに再生可能エネルギーを増やせるか」次第なわけです。

では、各国の再生可能エネルギーへの事情はどうなっているのでしょうか。見ていきましょう。
各国の再生可能エネルギーへの取り組み

放送では複数の国の再生可能エネルギー事情をみていましたが、本記事では以下の3ヶ国の内容をお伝えします。
- 中国
- イギリス
- 日本
さっそく日本から見ていきます。
中国の再生可能エネルギーへの取り組み
コロナ禍でいち早く経済成長を遂げた中国の政府は、来月の北京オリンピックを「全部再生可能エネルギーで運営する」と宣言しています。
再生可能エネルギーへの転換も進めており、火力発電の動力源だった石炭をやめる方向へ。
国内の炭鉱も次々に閉鎖しています。
しかし、いくら勢いのある中国でも急には変わりません。
電力不足で困る地域には全長2.6kmの輸送用車両に石炭を詰め込んで鉄道輸送するなど、矛盾した動きも。

もともと中国やインドなど人口の多い地域は早急な脱炭素化には弱腰。
しかし、人口の多い国こそ環境問題に大きな影響をもたらすので、
今後も動向に注目ですね。
イギリスの再生可能エネルギーへの取り組み
中国やインドとは裏腹に、欧州では脱炭素化に非常に積極的です。
特に風力発電や水力発電といった、地理を生かした再生可能エネルギーが盛んな様子。
実際に、イギリスと対岸国のノルウェーで、ノースシリングプロジェクトに着手しています。
ノースシリングプロジェクトとは、海底ケーブルで両国をつなぐ計画。
風力発電を増やしているイギリスと水力発電が盛んなノルウェー 、どちらかの電力が足りないときに補填できるようにする予定です。

電力ロスを減らす技術に日立グループの技術が使われており、
日本の技術が世界で売れる機会になるかもしれないですね。
日本の再生可能エネルギーへの取り組み
日本は火山大国のため地熱発電がありますが、自然エネルギーは安定供給しづらいといったデメリットがあります。
そのため、まだまだ火力発電から抜け出すのは困難。
今でも世界各国でCO2の排出量が少ないLNG(液化天然ガス)の争奪戦に参戦中です。
そんななか、再生可能エネルギーを確保・販売する企業があります。
その名も「みんな電力」。
みんな電力は全国600ヶ所以上の再生可能エネルギーの発電所と契約。
ブロックチェーン技術を使い、契約者が電気を使用する際はそのとき稼働中の発電所から電気を供給する仕組みをつくっています。
そのぶん一般的な電気料金よりは割高ですが、再生可能エネルギーを普及・促進する姿勢に賛同する方々を中心に契約者が続々と増えています。
契約している発電所には、耕作放棄地を利用してソーラーパネルを設置している事業者も。
耕作放棄地なので土地の再利用につながり、あえて高い位置に設置することで農業地としての再利用も可能です。
農業地を利用するので農業従事者の収入を確保しつつ、農地を守る取り組みにもつながっています。
みんな電力自体も電力の確保に積極的。
溜池が多い兵庫県稲美町と協力し、溜池の上に太陽光発電所を順次つくっています。
水の上に発電施設を作ることで、水冷効果で発電効果が上がり、溜池を守ることにもつながるんですね。

溜池は全国に15万箇所もあるそうですし、
今後も増やしていけそうですね。
個人的な視聴の感想

日本って、政府よりも企業の活躍で成り立っている国なんですよね。
意識の高い起業家が、環境問題や誰かの不自由を解決するビジネスを構築・展開できる。
それこそが、日本の可能性なのだと考えています。
その一方で、アメリカ発の大企業・スターバックスも全店舗で再生可能エネルギーを利用する方針に転換中。
以前にも脱プラのためにストローを紙に変更するなど、社会的影響力の大きい大手企業の動きも注目されています。
環境問題は何十年も前から言われていますが、僕は個人より企業単位で取り組むほうが圧倒的に効率がいいと思うんですよね。そもそもいくら安くても、ゴミで捨てづらい商品を出して消費者に負担をかけるのはどうなのかなあと。
公害じゃなければ安いし分別が不便でもいいじゃん、という企業の姿勢、それを許した消費者の姿勢が現在の環境につながってると思うので。

なのでSDGsが根づくことで環境問題への取り組み=余計なコストではなく、企業のセールスポイントに意識が変わってほしいものですね。
電力事情はまず知ることから

今回は、2022年1月21日放送の「ガイアの夜明け」、 「世界が真っ暗に!?電気が消える日~電力ひっ迫の真相~」の放送内容を紹介しました。
今までは電力や環境問題って、個人でできることは節電やリサイクルのような細かいことばかりでしたよね。
もちろんそのような取り組みは大事なのですが、今やいろんな企業がSDGsを意識したサービスを提供しています。
今後はそういった企業やサービスを知り、選んでいく姿勢も必要なのではないでしょうか。
ちなみに、以前の「ガイアの夜明け」の視聴感想もありますので、興味がある方は読んでみてくださいね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。