
こんばんは、サカイヨーキです。
今回のサカイブログは

なんとなく、将来が不安だなあ。老後は一人あたり2000万円必要なんて試算もあるし。お金の不安から解放されるにはどうしたらいいのかなあ
ということで前回に引き続き、ひろゆきさんの著書を紹介します。
今回は、2019年発売の「お金の話(興陽館刊)」です。
日本では2019年10月に消費税が10%に引き上げられ、2020年には新型コロナが流行する事態に見舞われました。
予定されていた東京オリンピックは少なくとも当初の予定通りの開催とは行かず、2度の緊急事態宣言を発令するなど経済回復の見込みは立ちません。
「お金の話(以降本書)」が刊行されたのは新型コロナの流行前ですが、今からでも頭に入れておくべき内容が書かれています。
「お金の話」の著者と内容とは?

著者は前回の記事「【書籍紹介】「無敵の思考」を読んで混乱の時代を生き抜こう」でも紹介した、元2ちゃんねる管理人のひろゆきさんです。
著者自身は「2ちゃんねる」「ニコニコ動画」といった一時代をつくったサービスの立役者。
事業売却や投資により、すでに経済面ではリタイア可能な資産を築き現在は余生に近い生活を送っています。
しかし、著者自身は学生の頃も今も金銭感覚は大きく変わらず、徹底的に無駄遣いを避けて来た珍しいタイプの起業家。

そんな「お金を使わないお金持ち」である著者が、「どうすればお金に対する不安をなくせるか?」を語ったのが本書です。
「お金の話」でのひろゆきの主張3選

大前提として、著者は「なぜお金がほしいのか?」と読者に語りかけます。
そして、お金がほしいのは「なくなったら怖いから」「本当にほしいのはお金より生きていけるという安心感」だと説きます。
つまり、本書では「お金がなくても不安がない状態になるにはどうしたらいいか?」という観点で話が進みます。
では、お金がない状態でも不安に感じないための考え方を、本書から3つほどお伝えしましょう。
- 「日本にベーシックインカムを導入せよ」
- 「変に投資をするよりも生活費を下げろ」
- 「自分が勝てる場所を探せ」
この3つです。順に解説していきますね。
主張その①日本にベーシックインカムを導入せよ
ベーシックインカムとは、全国民に一律でお金を毎月配布し、生活の負担を減らす方法です。
生活保護に似ていますが、生活保護と違って働くことは前提です。
つまり、贅沢できないけど生活はできるレベルのお金を支給し、旅行や買い物を楽しみたい人は頑張って働く制度です。
試算では、月に7~8万円程度なら支給可能と出ているそう。
導入すれば経済的理由による自殺はもちろん、ブラック企業を退職もしやすいためうつの減少も見込めます。
また、経済的理由による制限がなくなるので結婚や出産をしやすくなり、少子高齢化を解決できる可能性もあると言います。
現在は新型コロナの影響でお金がない人たちが犯罪に走る事件も散見されますが、貧困が減れば犯罪率の軽減も期待できますよね。
とはいえ、現時点では高齢者が多数のため、実現は困難です。
なので今後、生活保護の受給者が増える、経済格差が拡大して貧困者が圧倒的多数になって声を挙げる動きが必要だと言います。

ベーシックインカム、個人的には実現してほしい制度です。
自民党政権が続く限りは難しそうですけどね。
主張②変に投資するよりも生活費を下げろ
資産が少ない人は、利回りがよほど高くないと増えていくことはありません。
たとえば1億円の資産を利回り4%の金融商品に投資すれば、年間400万円が増えます。
しかし、資産が100万円しかない人は、預けても1年で増えるのは4万円です。
そのため著者は、資産が少ない人は投資に回すより生活費を減らしたほうが早いと唱えます。
実際、1万円を投資で増やすよりも、毎月の支出から1万円を貯金に回すほうが元手はいりませんからね。
なのでまず生活費を減らし、金融商品ではなく自分の能力に投資する。
そうして自分の能力で年収や収益を上げる努力のほうが大事なのだと言っています。
また、現在の政治においても、国民の消費を喚起する政策よりも教育に力を入れるべきだと言います。
なぜなら、消費が一時的に増えても国民一人当たりが稼ぐ能力が変わらなければ、稼げない国であることに変わりはないからです。

なんにしても、今後に備えて自分がどう動くのがプラスかを読み取る能力は磨いておいて損はなさそうです。
③自分が勝てる場所を探せ
現在は副業ブームですから、何かしらの能力を上げるための勉強をしている人は多いでしょう。
そこで著者は、自分の能力を売りたければ「他の人が持っていない能力を獲得するか、同じ能力を持っている人がいない場所に行くか」が大事だと説きます。
例えば、明治時代や大正時代の娯楽というと、小説や短歌など文章が中心でした。
昭和に入ると漫画が流行し、漫画をアニメ化したり、音楽や映画やドラマも一般的になりました。
そして現在では、パソコンを使って記事を書く、動画を上げる、イラストを書いてTwitterに投稿するなど娯楽の提供手段も増えています。
芸能人だけでなく、一般人がインフルエンサーと呼ばれるのも当たり前になってきました。
これらの動きは、表現する手段や場所の選択肢が時代によって増えていったことを示しています。
感情や感覚を表現するためのツールが、時代が進むにつれて形を変え、表現できる人口も増えたわけですね。

しかし、人口が増えたということは同時にライバルも増えたということ。
今や誰ともかぶらない技術、誰よりもすごい能力を持つのは難しくなったため、売っている人がいない場所を探す能力も必要なのです。
「お金の話」はどんな人におすすめか?

本書は以下の方におすすめできる本です。
- お金を稼ぎ続けることへの不安を抱える人
- 老後に不安を抱える人
- お金の幸せな使い方は何かを知りたい人
- 日本の経済の仕組みを知りたい人
- ベーシックインカムについて詳しく知りたい人
- 日本と海外のビジネスや政治における制度の違いを知りたい人
- ひろゆきさんの著作のファン
具体的な資産形成の話、能力の向上方法の話などは別の専門家の方の本を読んだほうがいいでしょう。

本書はどちらかというと、「今までお金の不安はあったけどちゃんと考えてこなかったな」という方に向けての入門として良さそうです。
不安がある方はもちろん、現在の日本を知りたい人も読もう

いかがでしたか?ベーシックインカムについてはまず提唱する議員が現れる必要がありますが、生活費を減らす、勝てる場所を探すことは個人でできますね。
本記事ではベーシックインカムと個人でできる対策を紹介しましたが、本書内ではお金との向き合い方そのものを多角的に解説しています。
本書を読んで、「自分が幸せを感じるお金の使い方は何か」を見つめ直してはいかがでしょうか?

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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