【朗報?】未婚率の増加は草食化と不景気のせいではないらしい

【朗報?】未婚率の増加は草食化と不景気のせいではないらしい
サカイヨーキ

こんばんは、サカイヨーキです。

今日は、荒川和久さんの「結婚滅亡」という本から、現代の日本における少子高齢化について考えていきます。
僕はアラフォーですが結婚どころか恋愛できる状態にもないので、やっぱ「草食系で金もない自分はダメだなあ」と思っていました。

ですが、荒川さんによると少子高齢化や未婚率の増加の原因は、草食化や不景気のせいではないらしいのです。

というわけで、今日はそのあたりについて勉強していきましょう。
今回の記事を読むことで、未婚化の原因を知ることができますよ。

目次

2040年には人口の5割が独身の時代へ

いきなり衝撃的なデータですが、2040年には2人に1人が独身という恐ろしい時代になるそうです。
といっても、生涯未婚率が5割というではなく、配偶者と死別したり、離婚したりして独身に戻った人も合計しています。

実際、成婚率は年々下がっており、最も婚姻数が多かった1972年には年間109万9984組も結婚していたのに対し、2018年には58万6438組と激減しています。

そこからさらに離婚する夫婦が出てくるわけですから、5割が独身になる未来は想像に難くないですね。

未婚率が増えたのは「お見合い結婚」と「職場結婚」が減ったから

2015年時点での日本の50歳時未婚率は男性が23.4%、女性が14.1%。男性は5人に1人が結婚できない計算になります。
しかし、1920年から1980年まで50歳時未婚率は男女とも5%以下、つまり95%もの人々が結婚していたんです。

なぜこんなにも婚姻率が高かったのでしょうか?

理由は、明治以降に「お見合い結婚」と「職場結婚」が増えたからです。

江戸時代の日本人は、武士など特権階級を除いて共働きの家庭が多く、財産も共有していなかったそう。
そのため農民や町人は政略結婚の必要がなく、妻を養える財力を持つ夫も少なかったせいか、お見合い結婚は一般的ではなかったのです。武士ほど血統や生まれにこだわらかなったでしょうしね。

つまり、明治以降になって一般社会にもお見合い結婚や職場結婚という概念が根付き、「夫が稼いできて、妻が家を守る」夫婦の形になっていったんですね。
女性にとって、主婦になるということは生きる手段でもあったわけです。

お見合い結婚や職場結婚なら仲人などおせっかいを焼いてくれる人がいるので、本来であれば結婚に縁遠い人同士をくっつけることもできたんです。

未婚人口を増やしているのは実はアラ還世代

今では「未婚率の増加は若者の草食化が原因」という考えが一般的になってきました。
その理由として、不景気で給料が減ったために若者は物欲を減らしていってるとか、ネット系の娯楽が普及したために恋愛しなくても楽しく過ごせる点などを指摘されています。

これらの要素が若者を恋愛への関心を奪っていることは確かでしょう。
しかし、実は日本人の未婚化はもっと前の世代から始まっていることがわかっています。

そう、日本の未婚人口を押し上げたのは20代~30代ではありません。
未婚人口を押し上げたのは実は1960年代生まれの人たち、現在50代半ばから60代前半のアラ還(還暦前後)世代の人たちなんです。

とはいえ、未婚が多いのはアラ還世代が恋愛や結婚をする気がなかったから、というわけではないはずです。
むしろバブルを経験している人たちは恋愛を積極的に楽しんでいたでしょうから、ただ単に世代的に若者より人口が多いために未婚人口も多くならざるを得ないのでしょう。

恋愛強者はいつの時代もたったの3割

では、なぜ草食系でもないはずのアラ還世代が未婚人口を押し上げることになったのでしょうか?
実は、彼らが20代だった1980年代当時、婚約者または恋人がいると答えた男性は20%台、女性は30%台しかいなかったそうなんです。

この数値は、2015年の男性の恋愛率が21.3%であることを考えると、今とあまり差がないことがわかります。
その証拠に、男性でもっとも恋愛率の高い年齢である25~29歳でも、過去30年間で一度も33%を超えたデータはないそうです。

つまり、昔からいつの時代も恋愛強者は3割程度しかいなかったということ。
そうして、社会的にお見合い結婚や職場結婚が減りだした時期とちょうどぶつかったのがアラ還世代だったのです。

これでは、恋愛強者以外はあぶれて当然ですよね。
さらに言えば、恋愛強者の男性は離婚して再婚するとき、相手に初婚の女性を選ぶ率が高いそうです。

3人に1人しかいないはずの恋愛強者の男性が、相手を変えながら複数の女性と交際や婚姻をしていく図式ですね。
荒川さんはこれを「時間差一夫多妻制」と呼んでいますが、これでは余計に恋愛弱者は結婚できません。

その上、明治時代から常に男性が5%ほど多く生まれ続けているそうなので、男余りは人口構造的な問題といえます。

荒川さんによると、恋愛結婚の者同士よりお見合い結婚のほうが離婚率は少ないそうで、その点でもお見合い結婚や職場結婚は優秀なシステムでした。

好き同士で結婚する恋愛結婚は理想に見える反面、理想が崩れた途端に離婚しやすいのが現状のようです。
一方、お見合い結婚ではお互い妥協から始まっているので崩れるほどの理想がないんでしょうね。
とはいえ、今のような不景気では、お見合い結婚は男性側にとってハードルが高いシステムと言わざるを得ません。

お見合い結婚と職場結婚は草食系に優しかった

現代は結婚相談所以外にも相席居酒屋、婚活パーティー、マッチングアプリなど、種類だけならいくつものマッチングシステムがあります。
反面、お見合いのようにお世話を焼いてくれる人がいなくなったせいか、恋愛弱者や低収入者が結婚しづらい現状は1980年代以降解消できていません。

収入やルックスなどの魅力や出会いがない人は、上記のマッチングシステムを使いながら恋愛やコミュニケーションスキルを無理矢理にでも上げていくしかないわけです。
職場結婚にしても、そもそも上司の世代の未婚率が高いわけですから、紹介してくれる上司も必然的に減りますよね。

本来、収入やコミュ力が乏しい人は仕事ぶりを通じて人間性を知ってもらうのが良い気もしますが、リモートワークでますますそのへんもハードルが上がっていきそうです。
職場結婚はまだ場所によってはあるでしょうけど、お見合い結婚はAI婚活などの形で復権したほうが良さそうですね。

サカイヨーキ

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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