
こんばんは、サカイヨーキです。
今回のサカイブログは

年齢を重ねた割に学歴も実績も残せてなくて焦っちゃうなあ
このような、「自分は何も残せていないな……」と焦ったりへこんでいる人へ向けて、中国の思想家・老子の言葉を送ります。
どんな言葉かといいますと「善く行くものは轍迹(てっせき)なし」という言葉です。
まさに先日、自分自身が「何も残せていないな……」と感じていたところ、ふと思い出して老子の言葉に触れたところ、心が少し軽くなりました。
同じように焦る気持ちがある方は、どうぞ最後まで読んでみてください。
老子とは何者か?

その前に当ブログで紹介するのは初めてですので、老子とは何者かを軽く紹介します。
老子とは、紀元前8世紀頃に活躍したとされる中国の思想家です。
どういう人か、そもそも存在したのかさえ謎に包まれた人物ですが、その思想は今なお中国を越え世界中で生き続けています。
とはいえ、古代中国の思想家といえば「論語」の孔子や「孫子の兵法」の「孫子」のほうがなんとなく有名ですよね。
これらの思想は人間としての人格向上や勝利を目指している思想で、論語は今年の大河ドラマの主役・渋沢栄一の人生の基盤となる書です。
一方、孫子の兵法はソフトバンクの孫正義さんの愛読書であるなど、どちらも経営者に人気があります。
その点、老子の思想は簡単にいうと「いちいち他人と比較しなくていいよ」「争う必要なんてないよ」という勝負から降りるスタンスです。
なんというか、ちょっと地味かもしれませんね。
戦うのに疲れた人には老子が一番

論語や孫子の兵法は現代のビジネスマンにとって必要な書でしょう。
ですが、人として真っ当に生きよう!この社会で生き延びよう!と肩肘を張って生きていると、次第に疲れてくるのも人間です。
だからこそ、「もう疲れたなあ」と感じた方は、老子のように勝負やレースから降りる生き方を探ってみるのはいかがでしょうか?
「善く行くものは轍迹(てっせき)なし」とは?
数ある老子が残した言葉のなかでも、自分の実績のなさに焦る人に届けたいのが「善く行くものは轍迹(てっせき)なし」という言葉です。
意味は「本当に優れた生き方、本当の業績や功績とはあとに何かを残すものではない」といったところ。
一見、どういった意味なのかとらえどころがない感じですが、つまりは「実績を他人にアピールする生き方なんてしなくていいよ」ってことです。
老子は実績をどう捉えているのか
とはいえ、営業や広報などの接客を要する仕事の方は多いですよね。
他にも就職・転職の面接や恋愛・婚活などの場所では、自分や自社の商品の魅力を伝えるのは当たり前のことです。
なのでそのようなアピールはできるに越したことはないのですが、自分で自分の魅力を思いつかないときは無力感を感じて辛いもの。
そんな人に向けて老子は、「本当の実績はアピールするようなものではないんだよ」と教えてくれます。
本当の実績はアピールするようなものではない、とはどういう意味か?
たとえばカレー屋に行って、とても美味しいカレーに出会ったとしましょう。
あなたは何か隠し味が入っているんだろうなあと想像はつくけど、何が入っているのかわからない。
お店のメニュー表を見ても、店員に聞いても何が入っているか教えてくれない。
つまり、お店は美味しさという実績を作っている素材を、アピールしていないわけです。
もちろん企業秘密だからという部分はあるでしょうし、奥の手ほど人に教えたくないものでしょう。
ただ、大事な点はお客さんにとって魅力に感じる点があっても、お店から売り込んでいないという点です。
アピール上手は人気があるが、アピールしない人は信用される

とはいえ、隠し味はお店が認識している魅力。
自分の実績や魅力がよくわからない、何もないと思う人からするとそれじゃダメだと思うかもしれません。
しかし、老子に言わせれば「自分で決めた道を少しでも進めているならそれで良し」なのです。
自分では実績や魅力がわからなくても、わかってくれている人はいるかもしれません。
わかってくれている人がいなくても、あなたに価値がないことにはなりませんよね。
ただ毎日働いているだけでも、毎日職場やお客さんなど誰かの役に立っています。
だから実際にお給料がもらえています。
あなたはカレーの売りや隠し味ではなかったとしても、カレーの一部。
まるごと食べたとき、美味しいと言ってくれるお客さんがいる以上価値があるのです。
「この人のここはいいよね」と具体的に言ってもらえる人は人気者かもしれません。
でも、口には出してもらえなくても「なんだかいいよなあ」と思わせる、「信用できる人」であればそれもいいじゃないですか。
まとめ:自分の魅力がわからなくても生きていける

自分の実績や魅力を作り出せる人、作ろうとしなくても持っている人、作ろうとも出そうともしなくても出せる人、みんな羨ましい気持ちは僕にもあります。
ですが、僕はどれにも当てはまらないことはわかっていたので、老子の言葉を読んで「まあいいか」と軽く気が楽になりました。
人間はジグソーパズルのピースみたいなものだと思います。
どこかではまらなくても、別の場所でまた試せばいいやと考えればいいんです。
焦るときは「善く行くものは轍迹(てっせき)なし」という言葉を思い出して、少しでも心健やかに生きていきたいものですね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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