
こんばんは、サカイヨーキです。
これまで中島輝さんの著書「自己肯定感の教科書」をベースに自己肯定感を構成する「6つの感」についてお話してきました。
今回は、5つの目の感覚となる「自己決定感」の紹介です。
自己決定感とは、言葉の通り「自分で決定しているという感覚」のこと。自己肯定感を木で例えると、自分の生き方が大きく花開くかどうかに関わる「花」の部分です。
つまり、人生に大きな影響を与えるのが自己決定感。進路などの大事な選択を自分で決めるか、他人の意見に流されるかで人生の満足度は180度変わります。
そこで今日は、そんな自己決定感を上げる「イメトレ文章完成法」を紹介していきます。
ひとつひとつの選択をイメージしやすくなり、後悔のない選択ができるようになるので、ぜひマスターしてしまいましょう。
- 自己決定感の重要性
- イメトレ文章完成法とは?
- イメトレ文章完成法の活用例
自己決定感はなぜ重要なのか?

人間は、自分で決めた!という感覚を持つことで幸福感が得られる生き物です。
例えば、今までにこんな経験はなかったですか?
- そろそろ勉強しようと思っていたのに母親に「勉強しなさい!」と言われてやる気が下がる
- 自分から希望して入った会社なのに、上司から言われたことをやる日々に嫌気が差す
- 食べたかったメニューがあったのに友人に流されて変えたが、結局後悔した
人は、他人が決めたやらされ感のある選択よりも、自分で決めた選択のほうがやる気が高まります。自分の目標に近づくための選択と行動ができれば、最後までやり遂げる、途中で挫折しても成長できるなどメリットも大きいのです。
反対に、他人の決めた選択に従っていると、人生に主体性がなくなるので他社依存的に。責任感も下がってしまい、やり遂げようという気持ちも起きません。
結果、自己決定感が下がると、自分で人生をコントロールしている感覚がなくなり、他人のせいにしがちな人生になるのです。
自己決定感で重要なのは後悔のない選択

人間ですから、失敗はつきものです。
しかし、だからこそ自分で選択しかどうかによって、後悔の度合いが変わるのではないでしょうか。
僕は人生の選択で何度も失敗しました。思いつく限りでこんな残念な失敗を繰り返しています。
- 勉強嫌いなのに親から「頑張れるよね?」と言われ、学習塾に入るも無気力で意味なし
- 高校のコースで文系人間なのに苦手を克服しようとして理系コースに進んでしまう
- 親の手前を気にして大学に進学するが、やる気がない&合わずに中退
ただただ恥ずかしい限りですが、特に注目してほしいのは3つのエピソード中2つに親という言葉が入っていることです。親の言葉は本当に注意すべきで、変に気を使っても選択を成功にできないと結局責められる可能性があります。
もちろん、親のことを気にしなくてもそれはそれで責められる可能性はありますが、自分の正直な気持ちから選択したほうがまだ後悔はないはずです。まして、塾や大学など多額の費用がかかる選択を間違えると自己肯定感は大いに下がりますからね。
ちなみに人間が行動する動機には、以下の2種類があります。
- 外発的動機…「部長に言われたから」など他人の言葉や思考に影響された動機
- 内発的動機…「これやってると永遠にできる!」自分の好きや興味から生まれた動機
人は他人の意見に完全に納得しない限り、外発的動機では心から楽しむことができません。「好きだからやる!」という内発的動機のほうがやる気も高まり、人生を楽しむ積極性が生まれるのです。
後悔のない選択をつくるイメトレ文章完成法

人生の選択は「やりたいからやる!」という内発的動機で選ぶことが大事です。
とはいえ、人は選択するうえでたくさんの要素に影響されます。
- 好きか嫌いか
- 向き不向き
- 住んでいる場所
- かけられる時間
- かけられる予算
- 生活費
- 人生設計
- 過去の実績や経験
- 自信の有無
- 友人や知り合いの有無
- サポートする人の有無
複数の選択肢がある場合、これらの要素で選択肢ごとに点数をつけて比較するといいでしょう。たとえば僕は次に住む場所や会社をよく比較検討して決めていました。
ですが、それだけでは足りません。大切なのは「具体的で、楽しいイメージを持てるかどうか?」です。
そこで、イメトレ文章完成法の登場です。
イメトレ文章完成法とは?
イメトレ文章完成法とはひとことで言うと、「目標に沿って穴埋めして文章を作る方法」です。目標=自分の方向性ですから、目標のメリット、目指すことで出てくる問題などを具体的に詰めていけます。
つまり、目標を構成する要素を細分化することでイメージトレーニングしやすい状態にし、そのうえで進んでも後悔なさそうかどうか判断するわけですね。
ちなみに、複数の進路で迷っている人、いくつも目標がある人は少し面倒ですが目標ごとに文章を作成したほうが良いと思います。見比べることで「この目標は本当に必要かな?」などの気づきがありますので。
イメトレ文章完成法のベースになる文章
では実際に、イメトレ文章完成法の文章を「自己肯定感の教科書」から引用して見ていきます。ワークとしてはすごくシンプルです。
以下の文章の「◯◯」の部分に自分で考えた言葉を入れていくだけ。
●目標の設定
・私が実現したい目標は「◯◯」です。
●メリット
・なぜなら、その目標を達成すると、「◯◯」だからです。
●ブレーキ
・しかし、「◯◯」が私の目標を妨げています。
●現状把握
・そのため、私は今、「◯◯」という状況になっています。
●新しい方法
・そこで、私は目標に近づくために「◯◯」という新しい方法を試みるつもりです。
●コンピテンス
・なぜなら、私の強みは「◯◯」であり、それが目標を達成するために役立つと思うからです。
●協力者
・また、目標に向かうにあたり、「◯◯」さんが協力してくれます。
●環境
・目標に向かうにあたり、「◯◯」という環境が味方してくれると思います。
●ノウハウ
・私は目標を達成するために、「◯◯」というノウハウを持っています。
●やる気
・私は目標を達成するために「◯◯」という方法でやる気を引き出します。
●最初の一歩
・私は目標を達成するために、まずは「◯◯」から始めます。
簡単ですよね?
イメトレ文章完成法の記載例
次に、「フルマラソン出場」という目標を例に「◯◯」の部分を埋めてみますね。
●目標の設定
・私が実現したい目標は「1年後のフルマラソン出場」です。
●メリット
・なぜなら、その目標を達成すると、「体力もついて自信になるはず」だからです。
●ブレーキ
・しかし、「職場の人間関係と残業地獄」が私の目標を妨げています。
●現状把握
・そのため、私は今、「睡眠不足で体を動かす気力もない」という状況になっています。
●新しい方法
・そこで、私は目標に近づくために「出勤前のウォーキング」という新しい方法を試みるつもりです。
●コンピテンス
・なぜなら、私の強みは「朝に強いこと」であり、それが目標を達成するために役立つと思うからです。
●協力者
・また、目標に向かうにあたり、「同僚で早朝ウォーキングをしているN」さんが協力してくれます。
●環境
・目標に向かうにあたり、「職場の割と近くに住んでいる」という環境が味方してくれると思います。
●ノウハウ
・私は目標を達成するために、「ランニングアプリで運動結果を記録する」というノウハウを持っています。
●やる気
・私は目標を達成するために「達成したら憧れのNIKEのウェアを買う」という方法でやる気を引き出します。
●最初の一歩
・私は目標を達成するために、まずは「朝6時に目覚ましをセットすること」から始めます。
ちなみに、僕の例ではありませんので悪しからず。ここでは架空のサラリーマンをイメージしてみました。なんとなく作り方のイメージもわきましたかね?
ちなみに、サンプルの文章をスマホのメモ帳にコピーして貼りつけておくと、いくつでも簡単に作れて楽ですよ。
埋めるアイディアが思い浮かばないときは「ゼロ秒思考」がオススメ

イメトレ文章完成法は文章を穴埋めするだけで目標設定に必要な要素、足りない要素がわかる優れたツールです。しかし、いきなり全部埋めるのは難しい方もいるでしょう。
僕は過去に「銀座コーチングスクール」という場所でコーチングを習った時期がありまして、そのとき教わった手法がイメトレ文章完成法に近かったんですよね。なのでやりやすかったのですが、この手のワークの経験がない人はちょっと難しいかも。
特に、メリット、新しい方法、強み、ノウハウなどは紙を目の前にしても最初は思いつかないかもしれません。
そのような方には、赤羽雄二さんが考案した「ゼロ秒思考」をオススメします。
ゼロ秒思考は以下の要領で、ひとつのテーマに対して6行~8行ほど考えを書くだけ。1回が1分ほどで終わるので簡単で、別の疑問が出てきたらどんどんテーマ別に6行~8行ずつ書いていきます。
●筋トレをするべきか?
・将来、寝たきりにはなりたくないしなあ
・30歳を基準に年1%ずつ筋肉が落ちていくというし
・でもしんどいのが嫌いなんだよなあ
・だったらとりあえず、時間を区切ってやっていけばいいか
・そういえばHIITというトレーニング法なら4分で済むらしい
・とりあえずHIITのやり方を調べてみようか
上記の要領で納得いく答えが出るまで書いていきます。提案者の赤羽雄二さんは「紙に書いて、毎日10ページやるのが基本」と言っていますが、疑問がわいたときにスマホのメモ帳でやるだけでもかなり考えが整理されますよ。
ちなみに以前、ゼロ秒思考についての記事も書いていますので、詳しく知りたい方はどうぞ。
>>【書籍紹介】「ゼロ秒思考」は書く瞑想だ【続かない対策あり】
イメトレ文章完成法で後悔のない選択を!

今回は、自己決定感とイメトレ文章完成法についてご紹介しました。
これまでに僕のように人生の選択に失敗した人も、今後はこれで後悔のない選択をすることができます。
人生はやってみないとわからないことだらけですし、自己肯定感が下がると一歩踏み出すのにかなり勇気が必要になります。だからこそ、イメトレ文章完成法を使って、じっくりと今後の目標について考えてみてくださいね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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